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【ストレスの正体~ストレスの対処法と治療法~】その19
2.「専門家」レベルの対処法
(3)神経細胞へ直接アプローチ「薬物療法」
薬の働きや一般的に処方されるときの薬の名称などについてみていきましょう。



〈抗精神病薬〉
統合失調症や高齢者のせん妄などの代表的な症状である、幻覚や幻聴、妄想などによって、現実と非現実の坂井が不明確になってしまったとき、本来の自分を取り戻すために抗精神病薬が必要となります。

●抗精神病薬の作用と種類
抗精神病薬が作用する主要物質はドーパミンです。ドーパミンは、快感を得たときに脳内に分泌される神経伝達物質です。統合失調症の急性期では、ドーパミンの過剰分泌やドーパミン系ニューロンの活動異常が生じ、現実認識が低下し、幻覚、妄想などの症状が生じてしまうため、抗精神薬でドーパミン系ニューロンの病的活動を抑制し、多すぎるドーパミンを程よく減らすことで対処します。
抗精神病薬は、「定型抗精神病薬」と「非定型抗精神病薬」の2種類があります。現在は、非定型抗精神病薬が主流になっていますが、非定型抗精神病薬は肥満を招いたり、糖尿病を悪化させることがあるため、基礎疾患の状態によって薬を変更する必要があります。


特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 184号」より抜粋
【ストレスの正体~ストレスの対処法と治療法~】その18
2.「専門家」レベルの対処法
(3)神経細胞へ直接アプローチ「薬物療法」
薬物療法は脳内の神経伝達物質に直接作用して症状を改善する治療法です。統合失調症や気分障害においては、薬物療法を用いずに治療を進めることは極めて難しく、不安障害などに対しても薬物療法が併用されることが多くあります。

〈薬物療法の目的〉
薬物療法の1つ目の目的は、幻覚や妄想、興奮、抑うつ、不安、緊張、強迫、不眠などのさまざまな症状を改善するということです。
2つ目の目的は、症状が安定した後の再発防止です。心の病気の多くは再発性の高い病気です。薬物療法で使用される抗精神病薬や抗うつ薬、気分安定薬などには、症状を改善するだけでなく、再発を予防する作用もあります。そのため薬物の不用意な中断は再発につながるといわれています。



〈薬物療法に用いられる薬の特徴〉
心の病気の治療に用いられる薬の総称を「向精神薬」といい、神経伝達物質の働きを阻害したり、活性化させたりすることで、症状を改善する効果があります。薬の作用のしくみから大きく5つに分けられ、目的によって使い分けられています。

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 184号」より抜粋
【ストレスの正体~ストレスの対処法と治療法~】その17
2.「専門家」レベルの対処法
(2)心へのアプローチ「精神療法」
【認知行動療法による改善~その2~】
感情に対する治療(マインドフルネス療法)



近年では、認知行動療法にマインドフルネス療法を取り入れる方法が使われています。
マインドフルネスとは「今、目の前のことに集中する状態」のことをいいます。私たちの心は、今この瞬間を生きているようで、実は過去の失敗や未来の不安といったネガティブなことを考えている時間が多くを占めています。つまり、自分で不安やストレスを増幅させてしまっているのです。そこで、今この瞬間に感じている思考や感情をそのまま受け入れ、自分の感情を否定せず、あるがままに受け止めながら、日常生活を送っていけるよう少しずつ行動を変えていくという治療方法がマインドフルネスを取り入れた認知行動療法です。
 
認知行動療法を通して、患者は自分の歪んだ認知を客観的に見ることができるようになり、また、自分の陥りやすい思考の癖に気づき、気持ちを楽にしたり、ストレスを軽減させることができるようになります。ただし、感情や身体に現れる症状については、薬物療法も併せて治療を行っていきます。
認知行動療法は、うつ病やパニック障害、強迫性障害、不眠症、摂食障害、統合失調症などの多くの心の病気に効果があることが実証されて広く使われています。

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 184号」より抜粋
【ストレスの正体~ストレスの対処法と治療法~】その16
【ストレスの正体~ストレスの対処法と治療法~】
2.「専門家」レベルの対処法
(2)心へのアプローチ「精神療法」
【認知行動療法による改善~その1~】
捉え方や考え方の幅を広げる治療(認知療法)
*認知再構成
自然と浮かんでしまうネガティブな考え(認知)を具体的に書き出し、状況を客観的に捉え、考え方を修正する方法。
〈具体例〉
・強くストレスを感じた状況や場面を特定する
(→ミスをしてしまった)
・その時の感情、行動、身体変化を書き出す
(→感情:信頼を失って悲しい・行動:欠勤してしまった・身体変化:眠れない)
・その考えが思い込みでないかを再検討し、感情的な反応を見る
(→ミスは誰にでもある、毎回ではない⇒気持ちが楽になった)

*問題解決療法
悩みを具体的に細かく分け、解決策をたくさん挙げてそれぞれの長所・短所を考え、最適な方法を見つけ出すことで、問題に立ち向かう手法。

行動に対する治療法(行動療法)
*暴露療法
不安な場面に慣れる練習。不安な感情は、避ければ避けるほど苦手になってしまうため、要因に対して小さな行動から始めることで少しずつ慣れていく。



*リラクセーション法
身体を特定の行動によってリラックスさせ、不安を緩和する方法。呼吸法などがある。

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 184号」より抜粋
【ストレスの正体~ストレスの対処法と治療法~】その15
2.「専門家」レベルの対処法
(2)心へのアプローチ「精神療法」
〈認知行動療法〉
認知行動療法とは、「認知療法・行動療法・マインドフルネス療法」の3つの精神療法を組み合わせ、時代と共に発展してきた心理療法です。精神療法の中で最も研究数が多く、実際に現場で使われる数も世界で一番多いといわれています。
認知とは、「現実の受け取り方」や「ものの見方」のことをいいます。私たちは、過去の体験や経験から得た知識に基づいて、現在の状況を推論したり、解釈したりしています。こうした物事の捉え方は、人それぞれ偏りや歪みがあり、いわば“考え方の癖(スキーマ)”があります。



現実に対してどのように認知し、またその時にどのような行動をとるかが、感情や身体症状に影響を及ぼし、それぞれの要因が悪い状態になると、悪循環によって心の病気につながると考えます。
このことから、認知行動療法では、「精神的につらいと感じる現実」に対する認知と行動と感情にアプローチすることで、本来持っていた心の力を取り戻し、さらに強くすることで困難を乗り越えていけるような心の力を育てる方法です。



特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 184号」より抜粋
【ストレスの正体~ストレスの対処法と治療法~】その14
2.「専門家」レベルの対処法
(2)心へのアプローチ「精神療法」
〈精神分析療法_その2〉
心の病気の根本である、抑圧された無意識を表層に呼び起こすために具体的な方法として「自由連想法」や「夢判断」があります。この治療で、無意識の中に押し込められていた感情や記憶、葛藤を呼び起こして意識化します。そして治療者は、その記憶が患者の現在の状況にどんな影響を与えているかを分析し、その結果を患者に伝えることで、現在の状態に至った背景を患者本人に気付いてもらい、心の病気の改善を試みるものです。



*自由連想法
自由連想法は、患者の無意識を意識化することを目的としています。
一般的な方法としては、患者が寝椅子に横たわり、リラックスして意識した状態で発する言葉ではなく無意識化で何気なく心に浮かんだ感情や言葉を直感的に連想して発するよう促す技法のことです。過去に抑圧された無意識(トラウマ的体験)を意識に上げて、自分を深く見つめ直し、理解を深めていきます。この方法は、心の成長を目指す取り組みであるため、十分な時間(1回40~50分)と頻度の高い面接(週1~3回)、そして比較的長い期間(数年以上)を必要とします。薬物療法では解決のつかない大きな困難を抱えている方や、心の不自由さに苛まれている場合に使われます。

*夢診断
夢診断では、夢の中で生じたことには夢を見た人の無意識が現れていると考え、患者が寝ている間にみた夢を治療者に伝え、治療者がその夢の意味を分析することで、患者の心の病気についての理解を深めようとするものです。
 
これらが精神分析の治療理論である無意識の意識化であり、問題を解消する方法です。現在これらの治療は、強迫性障害やパニック障害、社会不安障害、うつ病などの心の病気の方や、漠然とした不安、生きづらさを抱えた方に対して行われています。

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 184号」より抜粋
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【ストレスの正体~ストレスの対処法と治療法~】その13
2.「専門家」レベルの対処法
(2)心へのアプローチ「精神療法」
〈精神分析療法_その1〉
精神分析療法とは、ジークムント・フロイト(1856~1939年)によって生み出された「無意識」という心の領域にある、心の病気の根本となる心理的要因の重要性を認識し、「精神分析」の考え方に基づいて行う治療です。



*心の構造
フロイトは、人間の心は大きく分けて「意識・前意識(ぜんいしき)・無意識」の3つの階層であることを主張しました。
「意識」とは、目で見たり感じている、自分で気づいている心の部分です。
「無意識」とは、抑圧されて意識の奥底にある自分でも知らない心の部分です。人は思い出したくないつらい体験をすると、無意識の奥底に気持ちを追いやって心の平静を保とうとします。これを心理学では「抑圧」といいます。
「前意識」は、意識と無意識の中間にあり、今は気付いていなくても努力や人からの指摘によって気づける心の部分です。日常的には無意識の世界にあるけれど、意識しようとすれば意識の上にあがってくる部分をいいます。
人間が意識して考え、行動できている部分はわずか3%程度といわれており、97%は前意識と無意識で成り立っているといわれています。それほど、無意識の領域が私たちの心に大きな影響を与えているということが分かります。
フロイトは、人間の行動や思考は、本人がすべて意識して行っているわけではなく、「無意識」によって左右されている部分が多いと考えました。幼少期からのさまざまな体験を通して、気づかないうちに考え方が、思考や行動に対して心の中で制限をかけるようになっていきます。それが強くなると自己嫌悪を感じるようになっていきます。長年の凝り固まった思考や行動、幼少期の衝撃的な体験などは、無意識の中に抑圧され、それが長い時を経て、心の病気として現れるのではないかと考えたのです。



特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 184号」より抜粋
【ストレスの正体~ストレスの対処法と治療法~】その12
2.「専門家」レベルの対処法
(2)心へのアプローチ「精神療法」
〈来談者中心療法〉
来談者中心療法とは、治療者が問題解決に導くのではなく「来談者の主体性」を重視する方法です。アメリカの心理学者カール・ロジャーズ(1902~1987年)によって生み出された精神療法で、ロジャーズは精神療法の中で最も一般的な方法であるカウンセリングの方法に大きな影響を与えた人物でもあります。



これまでの精神療法は、治療者が主導権を握り、患者の問題を発見・診断し、治療者が患者に対して「こんな行動をとりなさい」と指示をする、「考えを変えなさい」と説得をする、「その考えや行動は良くない」と批判するなどの技法が多くみられていました。しかし、ロジャーズはこうした患者に対する指示や批判、説得といった技法を否定し、「患者の話を聞くことに徹し、患者に共感をもって接する」というカウンセリングの姿勢を提唱しました。これは、「患者こそがその問題を最もよく知っており、それを解決する力を備えているのだから、治療者は何も指示する必要がなく、患者の体験に心を寄せてそれを尊重することこそが重要である」という考えに基づいています。この考えから、来談者中心療法は人間が持っている「心の治癒力」に目を向けて、患者自身が自分の抱えている問題に気付き、解決法を見つけるプロセスを重視している治療であるといえます。そして、その患者の回復力を引き出すことこそが治療者の役目であり、それには診断の知識や技術だけではなく、患者への「真実性・無条件の肯定的関心・共感的理解」の3つが大切であるとされています。


特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 184号」より抜粋
【ストレスの正体~ストレスの対処法と治療法~】その11
2.「専門家」レベルの対処法
(2)心へのアプローチ「精神療法」
心の病気の治療法は「精神療法」と「薬物療法」の2つに分けられます。
1つ目の精神療法は、カウンセリング(面接)などを通して、患者の精神面にアプローチする、昔から行われてきた心理学的な治療法です。基本的には医師によって行われますが、公認心理師や臨床心理士が行うこともあります。多くの心の病気は、脳内の神経伝達物質の異常が一因となって起こることが多く、改善には薬物療法が有効です。しかし、心の病気は、遺伝や環境、性格、価値観、ストレス耐性などさまざまな要因が複雑に絡み合って発症すると考えられています。そこで、治療効果を高めるために併用されるのが精神療法です。



精神療法の目的は、患者が自分自身や人間関係、物事への考え方、あるいは出来事に対する対処法の偏りを見直し、それを改善できるようサポートしていくことです。また、治療が長期にわたることが多いため、精神療法を通じて、患者と治療者との信頼関係を築くことも重要な目的です。
精神療法は、さまざまな種類がありますが、その中でも代表的な3つの技法についてみていきましょう。


特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 184号」より抜粋
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