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【もっと知りたい!食の知識~時代とともに移り変わる食~】web移行版その4

4.近代の食と健康(明治時代~昭和時代初期)
<明治時代・大正時代1868~1926年>
*文明開化とともに感染症対策が進む
 感染症予防のために、明治政府は西洋諸国に習い、衛生面の強化を図りました。東京では上水道の整備が進められて、その結果、コレラや赤痢、腸チフスなどの感染症を大幅に減少させることに成功しました。多くの人の命を脅かした天然痘のワクチンは、18世紀末にイギリスで開発されていましたが、冷蔵技術がなかったため半世紀遅れの1849年に日本でも接種可能となりました。1873年には予防接種が義務付けられ、1000年以上も続いた天然痘の流行も減少しました。1910年に鈴木梅太郎は米糠から脚気に効果がある物質のオリザニン(のちにビタミンB1)を発見しました。ビタミンB1の大量生産ができるようになった1952年には脚気が根絶されました。
 また1918年から1919年にかけて世界的にスペイン風邪が大流行しました。現在のインフルエンザのことです。現代のようにタミフルやリレンザのような薬はなく、日本では人口の約40%が発症し、38万人近くが死亡しています。通常、子どもや高齢者が重症化しやすいですが、スペイン風邪の特徴は若年者に犠牲者が多かったことです。その理由として、体内に免疫を持たない新型ウイルスが進入すると、サイトカインストームという過剰免疫反応を起こし急性肺障害を引き起こすことがあり、免疫機能が活発な若年層が犠牲になったという説などがあります。

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 175号」より抜粋
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