(1)新型コロナウイルスの基本
〈構造について〉
ウイルスには、外側にエンベロープ(脂質膜)をもつ「エンベロープウイルス」と、エンベロープをもたない「ノンエンベロープ」の2種類があり、新型コロナウイルスは、エンベロープウイルスです。そして、そのエンベロープにある突起が王冠(ギリシア語で「コロナ」)のように見えることからその名前が付きました。エンベロープをもつウイルスの場合、熱・エタノール・次亜塩素酸ナトリウムにより脂質の膜であるエンベロープが破壊されることで消毒効果が期待できます。そのため、新型コロナウイルス感染予防として、お店の入店時などにアルコール消毒が実施されるようになりました。また、ウイルスは細菌と異なり、細胞をもたず、核酸もDNAかRNAのどちらか一方しかもたないことが特徴であり、新型コロナウイルスはRNA型のウイルスであることが分かっています。

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 179号」より抜粋