
2.インフルエンザワクチンの新しい形
(2)ワクチンのしくみ
私たちの生活環境の中には、細菌やウイルスなど病気を引き起こすさまざまな病原体が生存しており、この病原体が体内へ侵入することで病気を発症します。しかし、私たちの体には一度入ってきた病原体が再び体内に侵入しても病気にならないように、病原体を記憶し、病原体と戦う準備をする「免疫」という機能があります。このしくみを利用したのがワクチンです。ワクチンを接種することで、私たちの体は病原体に対する免疫をつくり出します。
ただし、通常の感染のように実際にその病気を発症させるわけではなく、病原体の毒性を弱めたり、無毒化してコントロールされた安全な状態で免疫をつくるのです。これにより、いざ病原体が入ってきたとしてもあらかじめ備わった免疫で退治できるようになります。このワクチンには「生ワクチン」と「不活化ワクチン」及び「トキソイド」の3種類があります。
特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 179号」より抜粋