(5)がんの5年生存率、10年生存率ともに上昇
国立がん研究センターは、2021年11月にがんの5年生存率及び10年生存率を発表しました。5年生存率は2011~2013年にがんと診断された患者のデータで、すべてのがんを合わせて68.9%と前回調査時(2010~2012年の患者)より0.3ポイント上昇しました。
また、10年生存率は2005~2008年にがんと診断された患者のデータで、がん全体で58.9%と前回調査時(2004~2007年の患者)より0.6ポイント上昇し、2016年に初めて公表されてから緩やかに上昇が続いています。

部位別でみると生存率には差があり、5年生存率と10年生存率ともに前立腺がんが最も高く、治療が難しい膵臓がんが最も低い結果となりました。診断時のステージ(がんの進行度を示す病期)でみると、ほぼすべての部位でステージが早いほど生存率が高く、早期発見の重要性が再確認されました。
がんの生存率は、治療法や抗がん剤の進歩により今後さらに向上が見込まれています。
特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 185号」より抜粋