(1)新型コロナウイルスの基本
〈感染経路〉
主な感染経路は、飛沫感染や接触感染とされていますが、これに加えて気を付けたいのが「マイクロ飛沫感染(エアロゾル感染)」です。マイクロ飛沫は、咳やくしゃみなどの飛沫よりも小さな微粒子で、より長い時間空気中を漂うため、換気の悪い環境などで吸い込みやすく、感染リスクが高まると考えられています。感染を予防するためには、「密閉」「密集」「密接」を防ぐことが大切です。
〈感染力〉
潜伏期間は1~14日間であり、曝露から5日程度で発症することが多いです。また、症状が出る1~2日前から感染者が排出するウイルスの量が多くなり、感染力が強くなることが分かってきました。だからこそ、症状の有無にかかわらずマスクの着用などの対策が重要です。また、まったく症状がないままウイルスが消えてしまう人からも感染する可能性が指摘されており、その詳細について、現在研究が進められています。

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 179号」より抜粋