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【もっと知りたい!食の知識~おいしさの科学~】その10
(1)日本食に欠かせない「発酵」のしくみ

<発酵食品をつくるための条件>

発酵食品は、さまざまな食材を細菌やカビ、酵母の力で発酵させることによってつくり出す食品です。発酵を成功させるためには、微生物の活動に大きくかかわる水分や温度、塩分、phなどをコントロールする必要があります。これらの4つの条件が微生物に与える影響について見ていきましょう。
  • 水分
微生物(発酵菌も腐敗菌もすべて)が活動するためには、水分の存在が必要不可欠です。微生物は、どの程度の水分状態で活動することができるのでしょうか。



微生物が利用できるのは、食品に含まれるすべての水分ではありません。食品中の水は、その存在状態により「自由水」と「結合水」に分けられます。

自由水とは、分子が動き回ることができる水のことで、0℃で凍結したり、100℃付近で蒸発したりすることのできる水です。微生物はこの自由水を利用して活動します。一方で結合水は、分子が自由に動き回ることができない水です。塩漬けや砂糖漬けの食品が腐敗しにくいのは、食塩や砂糖が自由水と結びつくために、自由水の割合が低くなるからです。この食品中の自由水の割合を示す指標として用いられているのが「水分活性」です。

水分活性とは、食品中の自由水の割合を0~1で表す数値です。最も高い水分活性が必要なのは細菌で「0.90」以上でないと活動できません。酵母は「0.88」以上、カビは「0.80」以上で活動することができます。

 

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 176号」より抜粋
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