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【もっと知りたい!食の知識~おいしさの科学~】その12


(1)日本食に欠かせない「発酵」のしくみ

<代表的な発酵食品>

①納豆菌による発酵食品「納豆」

納豆は独特な粘り気や香りを持つ、代表的な日本の発酵食品です。納豆は、煮るもしくは蒸した大豆に納豆菌をつけ、16~24時間ほど発酵させてつくられます。納豆菌は、大豆に付着するとタンパク質を分解しながら増殖し、同時に納豆特有のにおいや旨味成分であるアミノ酸(グルタミン酸など)、ビタミン類など様々な物質をつくり出します。また、納豆菌は40℃前後で活発になりますが、非常に生命力が強いため、100℃でも死滅することはありません。納豆菌を死滅させるためには、120℃の温度が必要です。また、低温にも強く-100℃でも生きることができます。

 

*粘り気は納豆菌の非常食

納豆の最大の特徴であるネバネバの正体は、納豆菌がつくり出した旨味成分であるグルタミン酸が多数つながった「ポリグルタミン酸(PGA)」という成分です。

納豆菌がつくり出すネバネバ(PGA)は、納豆菌の栄養が不足したときに納豆菌自体が使う栄養源、つまり非常食としてつくられていると考えられています。納豆菌を培養した実験によると、納豆菌の数が少ない段階では、PGAはあまり産生されないという結果が出ています。また、培養の過程で納豆菌がある程度増えてくると、納豆菌は密度が高くなったことを感じ取り、将来の栄養不足に備えてPGAをつくりはじめます。

 

 

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 176号」より抜粋
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