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健康記事【ストレスの正体~神経伝達物質が与える影響~】その1

1.「脳を守る」神経伝達物質

 

これまで、ストレスとは一体何か、ストレスの正体についてお伝えしてきました。今回よりストレスと脳のつながりを理解するために、脳内をもう少し深く覗いていきます。

 

*なぜ神経細胞同士はつながっていない?

脳内に存在する神経細胞は、一つひとつが独立して存在しています。神経細胞同士の間にわずかなすき間が空いており、電気信号だけでは情報を伝達することができません。そのわずかなすき間を飛び交うのが「神経伝達物質」です。なぜ脳内はこのような手間のかかる構造やしくみを取っているのでしょうか。神経細胞の構造や情報伝達の仕組みを探っていきましょう。

 

〈神経細胞の構造と働き〉

脳内は「神経細胞」と「グリア細胞」という2種類の細胞によって構成されています。脳の活動の主役は神経細胞です。神経細胞は、電気信号を発して情報をやり取りする特殊な細胞であり、神経細胞同士が連携をとることで巨大な情報ネットワークを形成しています。

グリア細胞とは、神経細胞を固定したり、神経細胞に栄養素を運んだりするなど、神経細胞を手助けする細胞の総称です。その数は神経細胞の10~50倍と考えられ、脳内の大半を占めているといわれています。また、グリア細胞は免疫の働きも担います。体の中の免疫細胞というと白血球ですが、白血球は脳内に入ることができません。その代わりに、脳ではグリア細胞が病原体を取り込んで分解したり、死んだ細胞を処理したりしています。さらに、近年では神経伝達物質の受容体を持ち、神経細胞と似たような働きをして、記憶や学習という脳の高次機能を支えていると考えられています。

 

 

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 181号」より抜粋

 
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