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【ストレスの正体~神経伝達物質が与える影響~】その16


*「脳を操る」神経伝達物質
(5)うつ病になるのはどうして?
〈セロトニンと睡眠障害〉
セロトニンが低下すると睡眠障害が起こりやすくなります。これは、セロトニンが睡眠を促すメラトニンと関連しているためです。
私たちの体は、朝起きて太陽の光を浴びることで、脳の視床下部に存在する視交叉上核(体内時計をコントロールする場所)に光の刺激が届き、体内時計がリセットされるようになっています。その結果、セロトニンの分泌が高まり、気持ちが整い「今日も一日頑張ろう」と思えるのです。
 そして、日中につくられたセロトニンをもとに、夜になると松果体からメラトニンが分泌されます。メラトニンが体内で増えることで、体温が下がり眠たくなります。つまり、セロトニンが不足すれば、メラトニンも十分につくられなくなり、睡眠障害が起こるというわけです。
さらに、セロトニンの原料となるのが、必須アミノ酸のトリプトファンです。必須アミノ酸は、体内で合成することができないため、食事から摂取する必要があります。日頃からタンパク質を含む食品(肉・魚・大豆・乳製品など)をしっかりと摂取するよう心がけましょう。

・セロトニンの体内分布の働き
実は、体内にあるセロトニンの約90%は、腸などの消化管にあり消化管の蠕動運動を調整しています。残りの約10%のうち、約8%は血液中の血小板にあり、止血作用を有します。つまり、脳内で神経伝達物質として働いているセロトニンは、セロトニン全体の約2%しかありません。しかし、神経伝達物質としてのセロトニンが心の変化に大きな影響を与えるため、無視することのできない存在なのです。

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 181号」より抜粋

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