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【ストレスの正体~自律神経が体に及ぼす影響~】その17


2.自律神経のバランスが悪くなって現れる症状
(6)よく眠れない、スッキリ起きられない(睡眠障害)
ストレッサーで不眠症になることも自律神経が乱れて起こる代表的な症状の1つです。「眠りたいのに眠れない」そのような状態を不眠と呼んでいます。多くの場合は、一時的に眠れなくなるだけであり、気がかりな事柄が過ぎ去ればぐっすりと眠れるようになります。問題になる不眠は、長期間続き、肉体的にも精神的にもきつくなっていたり、日中に急に眠くなったりして日常生活に支障を来している場合です。

〈睡眠時の脳の仕組み〉
脳の視床下部の前方に睡眠中枢があります。睡眠中枢は、眠りを司り、周囲の関連する脳の部分に指令を出して、睡眠を促します。一方、覚醒を司る覚醒中枢は脳幹に複数存在しています。
日中起きているときには、覚醒中枢の活動が強くなり、疲れたり夜になると睡眠中枢の活動が強くなって眠りにつきます。
睡眠中の自律神経は、副交感神経が優位になっており、体も脳もリラックスしている状態です。

〈不眠の要因〉
不眠を引き起こす要因は、騒音や温度変化などの物理的ストレッサー、不安や緊張などの精神的ストレッサー、生活リズムの乱れや、痛み、かゆみなどさまざまなことがあります。
本来、睡眠中は副交感神経が優位になっており、脳や体を休めている状態です。しかし、さまざまな要因によって副交感神経が優位にならず、交感神経が強く働いていると、睡眠中枢や覚醒中枢にも影響を与えるため、不眠を引き起こしてしまうのです。
短期間の不眠症は、不安や心配事などがなくなることで、解消されますが、不眠が継続すると「今夜も眠れないのではないか」といった意識がストレッサーになり、ますます眠れなくなってしまうのです。こうした不眠を精神生理性不眠症といいます。眠れない不安が交感神経を強く働かせてしまうのです。また、寝る直前までスマートフォンの画面を見ていると交感神経が強く働き、心配事や不安なことがなくても不眠を招くことがあります。

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 182号」より抜粋
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