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【ストレスの正体~脳と体の対処力~】その1

1.脳のストレス対処力

(1)ストレッサーは「情動」を生み出す

私たちは日々の生活の中で、気温などの環境要因からくる物理的ストレッサーや、人間関係におけるトラブルなど社会生活でもたらされる社会的ストレッサー、疲労・不眠・けが・病気といった身体的ストレッサーなどさまざまな刺激により、マイナスな感情を抱きます。その一方で、何か目標などを達成したり、自分にとって幸福感や楽しみを感じる物事に対してはポジティブな感情が生まれます。

こうした「感情」の中で、一時的で急激に生まれる感情を大脳生理学では「情動」という言葉で表します。

〈情動はなぜ生じるのか?〉

ストレッサーを受けたとき、脳の中で情動が生まれることにはどんな意味があるのでしょうか。

「情動」とは、目や耳、鼻などの感覚器官から得た情報に対する脳の生理的な反応で、瞬間的に生まれる恐怖や怒り、悲しみ、喜びなど、原始的で本能的な感情のことをいいます。

私たちの体において情動を司っているのは大脳辺縁系に属する「扁桃体」です。扁桃体は、視覚や聴覚、嗅覚といった感覚情報をもとに、過去の記憶とつなげながら生理的な「快・不快」や「好き・嫌い」などを瞬間的に評価・判断します。この反応自体も脳の対処の一つといえます。そして、この評価・判断は、私たちの脳や体が次にどう考えて行動するのかにつながる原動力となります。つまり、私たちがストレッサーや環境の変化にどう対処するかを決める上で、重要なきっかけとなる反応が情動なのです。

 

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 183号」より抜粋

 
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