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【ストレスの正体~ストレスの対処法と治療法~】その13
2.「専門家」レベルの対処法
(2)心へのアプローチ「精神療法」
〈精神分析療法_その1〉
精神分析療法とは、ジークムント・フロイト(1856~1939年)によって生み出された「無意識」という心の領域にある、心の病気の根本となる心理的要因の重要性を認識し、「精神分析」の考え方に基づいて行う治療です。



*心の構造
フロイトは、人間の心は大きく分けて「意識・前意識(ぜんいしき)・無意識」の3つの階層であることを主張しました。
「意識」とは、目で見たり感じている、自分で気づいている心の部分です。
「無意識」とは、抑圧されて意識の奥底にある自分でも知らない心の部分です。人は思い出したくないつらい体験をすると、無意識の奥底に気持ちを追いやって心の平静を保とうとします。これを心理学では「抑圧」といいます。
「前意識」は、意識と無意識の中間にあり、今は気付いていなくても努力や人からの指摘によって気づける心の部分です。日常的には無意識の世界にあるけれど、意識しようとすれば意識の上にあがってくる部分をいいます。
人間が意識して考え、行動できている部分はわずか3%程度といわれており、97%は前意識と無意識で成り立っているといわれています。それほど、無意識の領域が私たちの心に大きな影響を与えているということが分かります。
フロイトは、人間の行動や思考は、本人がすべて意識して行っているわけではなく、「無意識」によって左右されている部分が多いと考えました。幼少期からのさまざまな体験を通して、気づかないうちに考え方が、思考や行動に対して心の中で制限をかけるようになっていきます。それが強くなると自己嫌悪を感じるようになっていきます。長年の凝り固まった思考や行動、幼少期の衝撃的な体験などは、無意識の中に抑圧され、それが長い時を経て、心の病気として現れるのではないかと考えたのです。



特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 184号」より抜粋
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