第二章 脳を活性化させよう!
1_脳活1~運動をしよう・後編~
*運動をしてBDNFを分泌させよう
有酸素運動だけでなく、無酸素運動(スクワットなどの筋力トレーニング)も脳の活性化につながります。筋力トレーニングは海馬も活性化させるといわれていますが、特に、60代以降で衰えやすいとされている計画を立てて行動したり、衝動的な感情を抑えたりする前頭葉の機能を活性化させるといわれています。これは、筋力トレーニングによって神経伝達物質であるドーパミンがつくられ、そのドーパミンが前頭葉を刺激するためといわれています。運動の強度に関しては、スクワットやダンベル体操などの強すぎない強度でも効果がみられた報告があることから、自分の筋力に合わせた無理のない強度のトレーニングを選ぶようにしましょう。
脳の活性化にはBDNFの分泌が活発になる有酸素運動の方が適しているといわれていますが、無酸素運動も脳を活性化させるため、組み合わせて行うようにしましょう。
運動習慣を身に付けることで、脳の老化を促進させるストレスの緩和や生活習慣病の予防にもつながります。そして、第一章で述べたように、脳の老化は20歳頃から始まるため、若い頃から運動習慣を身に付けることが大切です。
特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 193号」より抜粋