第二章 脳を活性化させよう!
5_脳活5~脳をしっかり休ませよう~
*質の良い睡眠をとるために
質の良い睡眠をとるためには、日中に活動をして交感神経を優位にさせ、夜はゆっくりして副交感神経を優位にさせるというメリハリが大切になります。睡眠の悩みを抱えている高齢者は多いですが、それは眠気を促すホルモンであるメラトニンの分泌が減少するだけでなく、若い年代と比較して日中の活動量が減少することで、昼間と夜間のメリハリがなくなるということも要因の一つです。そのため、高齢者ほど、意識をして日中にウォーキングや体操などを行い活動量を増やすことが必要となります。また、私たちは一旦上がった体の中心の温度である深部体温が下がる時に眠くなるため、就寝時間の1~2時間前に入浴をすることや、寝る前に軽いストレッチを行うこともおすすめです。
そして、時間と気持ちの余裕をもって布団に入ることも重要となります。寝る前に考え事をしていていたら、目が冴えてしまったという経験をしたことがあるかと思います。これは、脳が活発に動くことにより交感神経が優位になるためです。また、寝付けないと感じたら一度布団からでることも重要です。布団の中で覚醒している時間が長いと、脳は「布団は起きている時にいる場所」と勘違いをして、布団に入っても眠くなりにくくなるといわれています。そのため、スムーズな入眠には「布団は眠る場所」と脳に覚えさせることが大切で、眠くなってから布団に入って、入眠するという習慣づけが必要です。
特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 193号」より抜粋