第三章 レッツ脳トレ!
1. ながら運動で脳の広範囲を鍛える!「コグニサイズ」
運動が脳の活性化に良いことはこれまでにご紹介しました。今回は、ながら運動である「コグニサイズ」をご紹介します。コグニサイズは、英語のcognition(認知)とexercise(運動)を組み合わせた造語で、認知症の前段階である「軽度認知障害(MCI)」の方の認知機能の維持・向上につながるものとして、国立長寿医療研究センターで開発されました。簡単な計算やしりとりなどを行って頭を使いながら運動を行うことで、脳の広範囲を活性化させることができます。ポイントは、コグニサイズを上手に行うことではなく、頭と体の両方を使うことであるため、完璧を求めたり他人と比較することは必要ありません。
*自分の目標心拍数を知ろう
コグニサイズで行う運動は、全身を使った中強程度の負荷が良いとされています。中強程度とは、心拍数が上昇し軽く息が弾む程度の運動です。自分にとって効果的な運動内容や強度を決めるために、目標心拍数を求めて、自分がどのくらいの運動が適しているのかを知っておくと良いです。
特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 193号」より抜粋