3. 脳にも舌にもおいしい刺激を!「料理」

料理をすることも脳の広範囲を刺激するトレーニングになります。料理をするためには、まず必要な食材を用意しなければいけません。レシピと冷蔵庫の中身を照らし合わせて、足りないものを買うため、大脳皮質や海馬などの記憶領域、前頭葉などの思考にかかわる部位を刺激します。そして、料理をする時には、前につくったことのある料理であれば思い出す必要があるため、長期記憶を司る大脳皮質が活性化されます。初めて作る料理なら、レシピを見て覚え調理を進め、また次の工程をレシピで確認して覚えて、と繰り返すため、短期記憶を司る海馬を鍛えることができます。そして調理中はお湯を沸かしている間に食材を切るなど、常にマルチタスクであるため、これも前頭葉を鍛えるトレーニングになります。このように料理は脳の広範囲をトレーニングできるため、レシピ本は脳トレのテキストと捉えることも出来ます。
あまりキッチンに立つ機会がなかった方も、脳の活性化のためにもぜひ料理をしてみましょう。
特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 193号」より抜粋