2.人間は2つの心を持つ? その2
*心が生まれる流れ
②大脳辺縁系・大脳皮質に伝わる
脳内に伝わった感覚情報は、次に視床を介して、脳の奥深くにある「大脳辺縁系」へと伝わり、それと並行するかたちで、脳の外側に存在する「大脳皮質」へと伝わります。
大脳辺縁系と大脳皮質が存在する大脳の構造や、各働きについて確認をしていきましょう。

大脳辺縁系・大脳皮質の構造と働き
大脳は、脳の中で1番大きい部位で、脳の全重量の約8割を占めています。大脳の内側奥深くには「大脳辺縁系」が存在しています。ここは本能を司っている部位であり、好き・嫌いや快・不快などの情動や警告を伝えるなどの役割を担う「扁桃体」、短期記憶を司る「海馬」などが存在しています。また、大脳の表面は、厚さ約3mmの「大脳皮質」に覆われています。大脳皮質は、他の動物と比較すると人間だけが飛び抜けて発達しており、まさに人間らしさを司っている部位です。役割によって「前頭葉」「頭頂葉」「側頭葉」「後頭葉」の4つにわかれています。
特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ