6.人・動物との繋がりが心に安らぎを与える
心に安らぎを与え豊かにさせてくれる物質として「オキシトシン」があります。オキシトシンは、出産時に子宮を収縮させて陣痛を促したり、母乳分泌を促すホルモンとしての作用が良く知られていますが、脳内でも神経伝達物質として働いています。親子や恋人間など親しい関係でもスキンシップで分泌され、オキシトシンが増えると愛情や信頼感が増して、絆が強まることが分かっています。

こうしたオキシトシンの働きは、人間同士の触れ合いだけで見られるものではありません。人と動物が触れ合うことでもオキシトシンは増えていきます。最近の研究では、飼い主と愛犬が見つめ合うだけで、人と犬の双方でオキシトシンが増えることが分かっています。また、ペットを飼えなくても、動物と触れ合える場所に行き、見る、触るなどの行為でオキシトシンは出るといわれています。心を癒すために積極的に動物と触れ合ってみてはいかがでしょうか。
特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 194号」より抜粋