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健康記事/【ストレスの正体】その10
【ストレスの正体】

3.ストレスに性差はある?

 

男性も女性も生活の中で何かしらのストレスを感じています。そのストレスの感じ方には個人差ももちろん存在しますが、男女という性別の間でも大きな差があります。では、男性と女性ではどちらのほうがよりストレスを抱えやすいのでしょうか。厚生労働省による2019年国民生活基礎調査では、次のような調査結果が出ています。

表は、12歳以上の「悩みやストレスの有無」と「性・年齢階級別にみた悩みやストレスがある者の割合」を表したものです。



結果を見ると、日常生活での悩みやストレスが「ある」と答えた人が47.9%、「ない」と答えた人が50.6%となっており、約半数の人が日常生活で何かしらのストレスや悩みを抱えているということが分かりました。さらに、悩みやストレスがある者の割合を性別にみると、男性が43.0%で女性が52.4%と女性のほうがストレスを多く感じており、年齢階級別にみると、男女ともに30~50代が高く、人生の中でも特にストレスを感じやすい年代であることが分かりました。女性がストレスを感じやすい理由にはどのようなものが考えられるでしょうか。

 

・ライフステージの変化

女性は、各ライフステージで決断を迫られる状況が男性よりも比較的多いことが関係していると考えられます。男女ともに高かった30~50代の女性は結婚や出産、仕事などさまざまな将来へのプランを描く時期であり、同時に迷う場面が増える時期でもあります。そしてこれらの悩みは人生を大きく左右するような決断であることからストレスになりやすいと考えられます。

・コミュニティの広さとタスクの多さ

女性は、職場での人間関係や親戚づきあい、近所づきあい、子供の親との交流など、男性と比べてコミュニティが広い傾向にあります。人間関係が多ければその分ストレスも増える要因となります。また女性は、家事や育児、自身の健康ケアに加えて、家族の健康管理などの作業が男性と比較して多くなる傾向にあります。女性の活躍推進により家事や育児に対して協力する男性も増えていますが、現実は女性のほうが主導しており負担もまだまだ大きい状況にあると考えられます。

 

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 180号」より抜粋

 
健康記事/【ストレスの正体】その9
2.ストレス反応の経路

〈ストレスホルモンを分泌する副腎とは?〉



副腎は大きさ3~4cm、重さ5~6g程度の小さな臓器です。左右にある腎臓の上部にそれぞれ1つずつ、小さな三角形ないしは半月状の帽子がかぶさるように位置し、腎臓との間は脂肪組織で仕切られています。腎臓にかぶさるように位置していますが、腎臓の機能との直接的なつながりはありません。副腎は、副腎固有の被膜(腺維膜)に包まれており、外側の約80%を「副腎皮質」、内側を「副腎髄質」といいます。



副腎皮質と副腎髄質では、組織の性質や働きが大きく異なります。外側の副腎皮質は腺細胞(ホルモン分泌細胞)が集まったもので、「副腎皮質ホルモン」を分泌しています。また、内側の副腎髄質は交感神経の神経細胞の一部が腺細胞に変化してできたもので「副腎髄質ホルモン」を分泌しています。

*副腎皮質ホルモン「コルチゾール」

コルチゾールは副腎皮質の中央の束状帯から分泌されます。コルチゾールの働きは、ストレスに対抗するだけにとどまらず、糖代謝をはじめ、タンパク質代謝、脂質代謝、抗炎症作用など多岐にわたります。また、コルチゾールを人工的に合成した薬を「ステロイド薬」といいます。自己免疫疾患やアレルギー疾患のほか、病気の炎症を抑えるときに用いられます。

 

*副腎髄質ホルモン「アドレナリン・ノルアドレナリン」

アドレナリンとノルアドレナリンは、副腎の中心部にある副腎髄質から分泌されます。アドレナリンは、主に心臓に作用し収縮力を強めて心拍数を上げる、血糖値を上げるなど、代謝を亢進させる方向に働きます。一方、ノルアドレナリンは、末梢血管を収縮させて血圧を上昇させるように働きます。どちらも生体を興奮状態にするという作用は似ていますが、微妙に働きが異なります。

 

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 180号」より抜粋

 
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健康記事です!【ストレスの正体】その8
2.ストレス反応の経路
ストレスに大きくかかわる脳領域とその反応によるホルモン分泌の流れについてみてきましょう。



・大脳皮質
人間はストレッサーを受けると、まず脳の一番外側の大脳皮質で刺激をキャッチします。表面部分にある大脳皮質は、生物の進化の過程では後になって発達してきた部分で、「新しい脳」と呼ぶことができます。ここでは、思考や判断といった「知性」に関することをコントロールしています。
・扁桃体
大脳皮質の内側にある扁桃体では、快・不快や喜怒哀楽などの「情動」を認識します。この情動という感情は、人間を含めた動物の本能的な行動や感情にかかわっており、例えば「強い敵が現れた!不安だから逃げよう」といったときには、扁桃体が活性化していることになります。
・前頭葉
快・不快や喜怒哀楽などの情動からくる感情をコントロールする機能や、理性的な判断や思考といったことを行うのが、大脳皮質の中にある「前頭葉」と呼ばれる場所で、前頭葉は人間やサルのような高度な動物で発達した領域です。感情的な状態から冷静さを取り戻すことができるのは、前頭葉が良く働くことによるものだと考えられています。このことから、怒りなどの情動は、扁桃体で生じ、それを前頭葉で抑えるという構図となっています。
・視床下部
視床下部は、脳の一番中心部にある脳幹に位置し、生命維持のために不可欠な血圧や体温、消化・吸収、性機能などの働きを制御している自律神経系と内分泌系の働きを支配する司令塔のような場所です。視床下部で受け取った情報は、脳下垂体と自律神経系へとそれぞれ伝達されていきます。

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 180号」より抜粋
健康記事です!【ストレスの正体】その7
1.ストレスとは何か?
*ストレス反応の種類



 ストレッサーを有害であると認知したときに、私たちの体はどのような反応をみせるのでしょうか。ストレスを感じたときにまず現れるのが、不安や怒り、恐怖、焦りなどの「情動変化」です。情動とは急速に引き起こされた本能的な感情の働きのことをいいます。続いて、内分泌系や呼吸器系、消化器系、心血管系などの機能に影響が及び、動機や冷や汗、鳥肌、震えなどの「身体変化」が現れます。さらに、お酒を飲んだり、仕事でのミスや事故が増加したり、せかせかと動き回るなどの「行動変化」が現れます。これらの変化は、その人の性格や体質によって現れ方や程度は様々ですが、その環境に慣れるにしたがって反応は徐々に起きなくなり、ストレッサーにさらされる前の状態を維持するようになります。


特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 180号」より抜粋

健康記事です!【ストレスの正体】その6


1.ストレスとは何か?

*「ハイリスクストレッサー」と「ローリスクストレッサー」

 

ストレッサーは刺激の強度によって「ハイリスクストレッサー」と「ローリスクストレッサー」にも分類されます。ハイリスクストレッサーは、生命の危機にかかわるような強い刺激で、戦闘や犯罪、交通事故、地震などが該当します。このような体験をすると怒りや恐怖、悲哀などの感情が生じ、場合によってはPTSD(心的外傷後ストレス障害)を起こします。それに対してローリスクストレッサーは、私たちが日常生活で経験する比較的危険度の低い刺激です。例えば、上司や同僚との人間関係や劣悪な環境、育児ストレスなどが該当します。しかし、ローリスクストレッサーであっても、その状態が継続したり増幅することで、ローリスクストレッサーからハイリスクストレッサーへ変わっていくこともあります。

このように、私たちは実にさまざまなストレッサーにさらされているため、常にストレスとは切っても切れない生活を送っているということになるのです。

しかし、脳という臓器はうまくできており、これらすべての刺激に反応するわけではありません。刺激の種類に問わず「これは」と注目した刺激にのみ脳が反応しストレス反応は起こります。私たち人間は個人によって異なる価値観や知識量、経験値、文化、感性を持っているため、ストレッサーが脳への刺激となりストレス反応が生じる過程は複雑です。

 

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 180号」より抜粋

 
健康記事です!【ストレスの正体】その5
1.ストレスとは何か?
*ライフステージの変化によるストレッサー
ストレッサーは、大人だけが感じるものではありません。私たちは子どものころから、親や家族、友人、学校、将来への不安などさまざまなストレッサーと遭遇しながら生活していきます。表2は各ライフステージに起こりやすい代表的なストレッサーの例です。





*ライフイベントとストレッサー
表3は、アメリカのホームズ博士が考案した生活上のストレスを表す社会適応評価表です。日常の出来事に遭遇して心が疲れてしまったときから、心が元気を取り戻すまでにかかった時間を調べて点数化し、順に並べたものです。



表3を見ると、結婚や妊娠など喜ばしい出来事も環境や状況の変化につながり、ストレス度の高いものとして上位に入っていることが分かります。1年間で合計点数が300点を超えるとストレスに関する病気にかかる危険性が高くなると考えられており、150点以下であれば生活上の変化は少なく、ストレスにより疲弊する危険性は小さいといえます。生活の変化が激しいほど行動パターンを変動させ、健康にも影響を及ぼします。この評価表が、一概に現代の日本人にすべてが当てはまるとは限りませんが、自分自身に置き換えながら参考にしてみるのもよいでしょう。

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 180号」より抜粋
健康記事です!【ストレスの正体】その4


1.ストレスとは何か?

*ストレッサーの種類

ストレッサーとは、ストレスのもとになるさまざまな刺激のことをいいます。この刺激は多岐に渡り、身体的な疲労や病気、引っ越しなどの環境の変化、劣悪な人間関係によるものなどが挙げられます。

〈さまざまなストレッサー〉

ストレッサーには暑さや寒さ、痛み、騒音、欲求不満、人間関係のトラブルなど多くの種類がありますが、ここではストレッサーの種類を大きく3つに分類します。

私たちは日々の生活の中で、表1のようなさまざまな刺激を受けたり、出来事に遭遇しています。そして、基本的には私たち個人が「嫌だ・不快だ」とマイナスの感情を持った瞬間にさまざまな刺激がストレッサーとして作用します。例えば「夏は暑くて不快だ」「騒々しい音が嫌だ」など、私たちを不快にするものは、すべてがストレッサーとなります。

 

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 180号」より抜粋

 
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健康記事です!【ストレスの正体】その3

1.ストレスとは何か?
*ストレスを構成する3つ要素と流れ
 ハンス・セリエ博士のストレス学説をもとにして、現在の医学においても外部からの刺激のことを「ストレッサー」と呼び、その刺激によって生体内に生じる心や体の歪みの状態を「ストレス状態」と呼んでいます。
 私たちの体には、環境の変化に適応し、生体内の環境を一定に維持させるためのシステムが備わっています。このシステムを「ホメオスタシス(生体恒常性)」と呼びます。例えば、寒い日には体温を上げるためにも体を震えさせ、暑い日には汗をかいて体温を下げるなど、これらはいずれもホメオスタシスの働きによるものです。このように、どのような環境下でも、生体内はホメオスタシスによって一定の状態に保たれているのですが、ストレッサーによって、生体内のバランスが崩れると「ストレス状態」が引き起こされます。
 ストレスという現象を構成するものには3つの要素があり、1つ目は「ストレッサー」、2つ目は「認知的評価・対処」、3つ目は「ストレス反応」です。次回、これらの要素についてそれぞれ細かく見ていきましょう。

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 180号」より抜粋
併せてお読みください!