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【健康のための最新情報 ~2023年発表~】その11


4.アレルギー表示品目にくるみが追加~その1~

容器包装された加工食品について、食物アレルギーをもつ消費者の健康危害の発生を防止する観点から、過去の健康危害等の程度、頻度を考慮し、特定原材料を定め、当該特定原材料を含む旨の表示を義務付けています。消費者庁は、定期的に実態調査を行い、発症数や重篤度を基に適宜見直しを行っています。2023年3月9日に食品表示基準が改正され、「くるみ」が特定原料に準ずるものから「特定原料(表示義務)」へと変更になりました。

 

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 197号」より抜粋
【健康のための最新情報 ~2023年発表~】その10
3.WHOより人工甘味料の新ガイドライン発表

*アスパルテームに発がん性の可能性



2023年7月には、世界保健機関(WHO)傘下の国際がん研究機関(IARC)が、アスパルテームについて、発がん性の可能性があるとの見解を示しました。

アスパルテームは、人工甘味料の一種で、エネルギーが低いかゼロであるため、これまで体重管理や糖尿病予防などの目的で使用されてきましたが、IARCはアスパルテームを発がん性のうち「グループ2B」と評価しました。これは、人における発がん性の根拠は断定的だが、動物試験や発がん機序の研究から、発がん性を示唆する証拠があるという意味です。

一方、WHOと国連食糧農業機関(FAO)の食品添加物合同専門家委員会(JECFA)は、アスパルテームについて、実際に摂取した際の健康への有害な影響はないと判断し、一日摂取許容量(ADI)を40mg/kg体重と再確認し、一般的に使用されている量では安全性に大きな懸念はないとしています。

 

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 197号」より抜粋
【健康のための最新情報 ~2023年発表~】その9
3.WHOより人工甘味料の新ガイドライン発表

 

2023年5月15日にWHO(世界保健機関)は、人工甘味料に関する新たなガイドラインを発表しました。このガイドラインでは、人工甘味料の使用は、体重コントロールのために推奨されず、成人の2型糖尿病、心疾患の死亡率の増加など、長期間使用による望ましくない影響の可能性も示唆されています。

甘味料

WHO担当者は、「砂糖を人工甘味料に置き換えても、長期的には体重管理に役立たない。砂糖を減らす別の手段を検討する必要がある」とコメントし、人工甘味料を含む食品や飲料を摂取する際には注意するよう消費者に促しています。また、人口甘味料の安全性や効果に関する更なる研究を推進するとともに、今後もガイドラインを更新していくとしています。

 

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 197号」より抜粋
【健康のための最新情報 ~2023年発表~】その8
2.国民医療費・介護保険料の動向

*介護保険料引き上げの背景

介護保険料とは、介護保険の被保険者である40歳以上の国民が保険者である市区町村に対して支払うお金のことをいいます。

2023年3月より介護保険率が改訂され、全国一律で0.36%値上げとなりました。さらに、厚生労働省は2024年度から65歳以上の介護保険料に関し、所得上位層での引き上げを検討しています。なぜなら、高齢化の進展、介護サービス利用者の増加により介護保険の財源不足、労働力不足が大きな問題となっているためです。厚生労働省が発表した「2021年度介護給付費等実態統計の概況」によると介護予防サービス及び介護サービスの年間累計受給者数は6483万人、年間実受給者数は638万1700人となっています。どちらも前年度より2.6%増加しています。



国民医療費を削除するために、定期検診を受け、病気の早期発見・早期治療を心がけ、健康なうちから正しい生活習慣を心がけましょう。また、運動習慣を身に付けたり、低栄養状態を防いだりして介護予防を強化し、要介護者の増加抑制、介護普及費の減少につなげていきましょう。

 

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 197号」より抜粋
【健康のための最新情報 ~2023年発表~】その7
2.国民医療費・介護保険料の動向

*国民医療費が過去最高値に



厚生労働省が発表した「2021年度国民医療費の概要」によると、2021年度の国民医療費は45兆359億円と前年度に比べて2兆694億円増加し、過去最高値を記録しました。また、人口一人当たりの国民医療費は35万8800円と前年度と比べて1万8200円増加しました。

また、高齢化の影響もうけています。2021年度の後期高齢者医療保険給付分は15兆7246億円と全医療費の34.9%を占めており、前年度より2.9%増加しています。さらに、人口一人当たりの年齢階級別国民医療費をみると65歳未満は19万8600円に対し、65歳以上は75万4000円とその差は大きく、高齢化が進む中さらなる医療費負担の増加が見込まれます。

 

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 197号」より抜粋
【健康のための最新情報 ~2023年発表~】その6
 

1.アルツハイマー型認知症の新薬「レカネマブ」が誕生!

 

*アルツハイマー型認知症薬「レカネマブ」についての今後の課題(後編)



レカネマブは価格についても議論がなされています。日本に先立って認証されたアメリカでは、一人当たり日本円で年間約380万円に設定されています。ただし、日本において高額になった場合、患者の年齢や所得に応じて自己負担に上限を設ける「高額療養費制度」が適用され、実際の負担額は数万円程度に抑えられる見込みとなっています。しかし、日常生活に支障のない軽度の患者を対象としている点や投与前に必要な検査を受けられる施設が国内に少ないことから、厚生労働省は当面の間、投与対象者の限定を図る可能性があるとしています。

高齢化が深刻化し、認知症発症数の増加が懸念される日本において、新薬の登場には大きな期待が寄せられています。一方で、副作用が少なからずみられていることや、薬の価格、検査方法の限定など、実用化に向けて課題が残っているのも現状です。
また、軽度の方を対象としていることから、早めに自身の健康状態の変化に気づくことも必要です。日頃から予防に努め、できるだけ薬に頼らないようにすることが重要です。

 

 

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 197号」より抜粋
【健康のための最新情報 ~2023年発表~】その5
1.アルツハイマー型認知症の新薬「レカネマブ」が誕生!

*アルツハイマー型認知症薬「レカネマブ」についての今後の課題(前編)



アルツハイマー型認知症の原因物質に直接働きかける新薬として注目されていますが、実際に使用するにあたって課題があげられています。なぜなら、レカネマブは脳内にアミロイドβの蓄積が確認された人が対象となりますが、蓄積しているかを確認する手段が限られてしまっているからです。現在、利用されている確認方法としては、画像に映し出す「PET-CT」もしくは、腰に針を刺して脳脊髄液を採取する方法があります。前者は微量な放射線を出す薬剤を体内に投与して、細胞の機能・代謝を見る検査です。PET装置は大規模で高額なため、都市部に集中し、国内で実施している施設が限られています。後者は、脳や脊髄とそれを包む硬膜の間にある液体である脳脊髄液を採取し、分析する検査です。局所麻酔を行う必要があり、身体への侵襲性が高いこと、また、アルツハイマー型認知症の診断には公的な保険が適用されていないため、いずれも全額自己負担であることが懸念されています。

 

 

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 197号」より抜粋
【健康のための最新情報 ~2023年発表~】その4


1.アルツハイマー型認知症の新薬「レカネマブ」が誕生!

*アルツハイマー型認知症薬「レカネマブ」とは(後編) 

レカネマブの投与方法としては、2週間に1度、1時間程度かけて静脈内に投与します。対象となるのは、検査で脳内にアミロイドβが蓄積していると確認された軽度認知障害(MCI)もしくは軽度認知症の方です。レカネマブを投与しても、一度破壊された神経細胞を再生するのは難しいため、中期以降の症状の進行した方には投与できません。あくまで、認知機能の低下を遅らせるということに焦点をあて、日常生活に支障のない早期段階の患者を対象としているのが特徴です。
効果に関しては、世界235施設の早期アルツハイマー型認知症患者1795人を対象にした臨床実験の結果によると、記憶力や判断力を評価するスコアの低下を約27%抑制することができました。これは、症状の進行を約7.5カ月遅らせることに相当します。
副作用としては、アメリカの大学の研究によると、臨床試験を受けたうちの17.3%に脳内出血、13.6%に脳浮腫が報告されています。このことから、投与後に脳内出血の有無を確認することや、血栓を溶かす薬を服用している人への注意喚起が必要であるとされ、浮腫や出血が見られた場合は、投薬を休止もしくは中止となる見込みです。

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 197号」より抜粋
【健康のための最新情報 ~2023年発表~】その3
1.アルツハイマー型認知症の新薬「レカネマブ」が誕生!

*アルツハイマー型認知症薬「レカネマブ」とは(前編) 

2023年9月25日、厚生労働省よりアルツハイマー型認知症の新薬「レカネマブ」が正式に認証されました。今回の認証は、同年7月のアメリカでの認証について二カ国目となっています。レカネマブは「抗アミロイドβ抗体」と呼ばれる薬で、アルツハイマー型認知症の原因であるアミロイドβに抗体が結合することで、アミロイドβを除去する作用を持っています。特に、蓄積したアミロイドβがかたまりになる前段階のアミロイドβ(プロトフィブリル)を除去することがわかっています。



従来の治療薬は、残っている神経細胞をできるだけ長く働くようにすることで、一時的な症状の改善を図ることは出来ましたが神経細胞の破壊を止めることはできず、進行を抑制することはできませんでした。一方レカネマブは、原因のアミロイドβに直接働きかけることで神経細胞の破壊を阻止し、アルツハイマー型認知症の進行を抑制することができます。そのため、世界で初めて認知機能と日常生活機能の低下を遅らせることが実証・承認された唯一の治療薬です。

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 197号」より抜粋
【健康のための最新情報 ~2023年発表~】その2
1.アルツハイマー型認知症の新薬「レカネマブ」が誕生!



*アルツハイマー型認知症とは(後編)
アルツハイマー型認知症を含めた認知症の進行は、大きく「前兆。初期・中期・末期」に分類されています。前兆は軽度認知障害(MCI)とも呼ばれ、放置すると症状が進行し、高い確率で認知症へと移行します。しかし、物忘れのように日常生活に支障をきたすほどの症状ではないため、歳のせいと軽く考え、見過ごしてしまうことが多くあります。初期では、同じことを何度も尋ねるなど、記憶力が低下するものの周囲のサポートにより日常生活を送ることができる程度です。中期では、食事したことを忘れる、着替えやお金の払い方がわからなくなるなど、日常生活に支障をきたす症状が増え、サポートを必要とする場面が多くなります。末期では、排便や歩行が困難となり、徐々に寝たきりの生活になっていってしまいます。


特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 197号」より抜粋
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