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【ストレスの正体~ストレスの対処法と治療法~】その16
【ストレスの正体~ストレスの対処法と治療法~】
2.「専門家」レベルの対処法
(2)心へのアプローチ「精神療法」
【認知行動療法による改善~その1~】
捉え方や考え方の幅を広げる治療(認知療法)
*認知再構成
自然と浮かんでしまうネガティブな考え(認知)を具体的に書き出し、状況を客観的に捉え、考え方を修正する方法。
〈具体例〉
・強くストレスを感じた状況や場面を特定する
(→ミスをしてしまった)
・その時の感情、行動、身体変化を書き出す
(→感情:信頼を失って悲しい・行動:欠勤してしまった・身体変化:眠れない)
・その考えが思い込みでないかを再検討し、感情的な反応を見る
(→ミスは誰にでもある、毎回ではない⇒気持ちが楽になった)

*問題解決療法
悩みを具体的に細かく分け、解決策をたくさん挙げてそれぞれの長所・短所を考え、最適な方法を見つけ出すことで、問題に立ち向かう手法。

行動に対する治療法(行動療法)
*暴露療法
不安な場面に慣れる練習。不安な感情は、避ければ避けるほど苦手になってしまうため、要因に対して小さな行動から始めることで少しずつ慣れていく。



*リラクセーション法
身体を特定の行動によってリラックスさせ、不安を緩和する方法。呼吸法などがある。

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 184号」より抜粋
【ストレスの正体~ストレスの対処法と治療法~】その15
2.「専門家」レベルの対処法
(2)心へのアプローチ「精神療法」
〈認知行動療法〉
認知行動療法とは、「認知療法・行動療法・マインドフルネス療法」の3つの精神療法を組み合わせ、時代と共に発展してきた心理療法です。精神療法の中で最も研究数が多く、実際に現場で使われる数も世界で一番多いといわれています。
認知とは、「現実の受け取り方」や「ものの見方」のことをいいます。私たちは、過去の体験や経験から得た知識に基づいて、現在の状況を推論したり、解釈したりしています。こうした物事の捉え方は、人それぞれ偏りや歪みがあり、いわば“考え方の癖(スキーマ)”があります。



現実に対してどのように認知し、またその時にどのような行動をとるかが、感情や身体症状に影響を及ぼし、それぞれの要因が悪い状態になると、悪循環によって心の病気につながると考えます。
このことから、認知行動療法では、「精神的につらいと感じる現実」に対する認知と行動と感情にアプローチすることで、本来持っていた心の力を取り戻し、さらに強くすることで困難を乗り越えていけるような心の力を育てる方法です。



特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 184号」より抜粋
【ストレスの正体~ストレスの対処法と治療法~】その14
2.「専門家」レベルの対処法
(2)心へのアプローチ「精神療法」
〈精神分析療法_その2〉
心の病気の根本である、抑圧された無意識を表層に呼び起こすために具体的な方法として「自由連想法」や「夢判断」があります。この治療で、無意識の中に押し込められていた感情や記憶、葛藤を呼び起こして意識化します。そして治療者は、その記憶が患者の現在の状況にどんな影響を与えているかを分析し、その結果を患者に伝えることで、現在の状態に至った背景を患者本人に気付いてもらい、心の病気の改善を試みるものです。



*自由連想法
自由連想法は、患者の無意識を意識化することを目的としています。
一般的な方法としては、患者が寝椅子に横たわり、リラックスして意識した状態で発する言葉ではなく無意識化で何気なく心に浮かんだ感情や言葉を直感的に連想して発するよう促す技法のことです。過去に抑圧された無意識(トラウマ的体験)を意識に上げて、自分を深く見つめ直し、理解を深めていきます。この方法は、心の成長を目指す取り組みであるため、十分な時間(1回40~50分)と頻度の高い面接(週1~3回)、そして比較的長い期間(数年以上)を必要とします。薬物療法では解決のつかない大きな困難を抱えている方や、心の不自由さに苛まれている場合に使われます。

*夢診断
夢診断では、夢の中で生じたことには夢を見た人の無意識が現れていると考え、患者が寝ている間にみた夢を治療者に伝え、治療者がその夢の意味を分析することで、患者の心の病気についての理解を深めようとするものです。
 
これらが精神分析の治療理論である無意識の意識化であり、問題を解消する方法です。現在これらの治療は、強迫性障害やパニック障害、社会不安障害、うつ病などの心の病気の方や、漠然とした不安、生きづらさを抱えた方に対して行われています。

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 184号」より抜粋
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【ストレスの正体~ストレスの対処法と治療法~】その13
2.「専門家」レベルの対処法
(2)心へのアプローチ「精神療法」
〈精神分析療法_その1〉
精神分析療法とは、ジークムント・フロイト(1856~1939年)によって生み出された「無意識」という心の領域にある、心の病気の根本となる心理的要因の重要性を認識し、「精神分析」の考え方に基づいて行う治療です。



*心の構造
フロイトは、人間の心は大きく分けて「意識・前意識(ぜんいしき)・無意識」の3つの階層であることを主張しました。
「意識」とは、目で見たり感じている、自分で気づいている心の部分です。
「無意識」とは、抑圧されて意識の奥底にある自分でも知らない心の部分です。人は思い出したくないつらい体験をすると、無意識の奥底に気持ちを追いやって心の平静を保とうとします。これを心理学では「抑圧」といいます。
「前意識」は、意識と無意識の中間にあり、今は気付いていなくても努力や人からの指摘によって気づける心の部分です。日常的には無意識の世界にあるけれど、意識しようとすれば意識の上にあがってくる部分をいいます。
人間が意識して考え、行動できている部分はわずか3%程度といわれており、97%は前意識と無意識で成り立っているといわれています。それほど、無意識の領域が私たちの心に大きな影響を与えているということが分かります。
フロイトは、人間の行動や思考は、本人がすべて意識して行っているわけではなく、「無意識」によって左右されている部分が多いと考えました。幼少期からのさまざまな体験を通して、気づかないうちに考え方が、思考や行動に対して心の中で制限をかけるようになっていきます。それが強くなると自己嫌悪を感じるようになっていきます。長年の凝り固まった思考や行動、幼少期の衝撃的な体験などは、無意識の中に抑圧され、それが長い時を経て、心の病気として現れるのではないかと考えたのです。



特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 184号」より抜粋
【ストレスの正体~ストレスの対処法と治療法~】その12
2.「専門家」レベルの対処法
(2)心へのアプローチ「精神療法」
〈来談者中心療法〉
来談者中心療法とは、治療者が問題解決に導くのではなく「来談者の主体性」を重視する方法です。アメリカの心理学者カール・ロジャーズ(1902~1987年)によって生み出された精神療法で、ロジャーズは精神療法の中で最も一般的な方法であるカウンセリングの方法に大きな影響を与えた人物でもあります。



これまでの精神療法は、治療者が主導権を握り、患者の問題を発見・診断し、治療者が患者に対して「こんな行動をとりなさい」と指示をする、「考えを変えなさい」と説得をする、「その考えや行動は良くない」と批判するなどの技法が多くみられていました。しかし、ロジャーズはこうした患者に対する指示や批判、説得といった技法を否定し、「患者の話を聞くことに徹し、患者に共感をもって接する」というカウンセリングの姿勢を提唱しました。これは、「患者こそがその問題を最もよく知っており、それを解決する力を備えているのだから、治療者は何も指示する必要がなく、患者の体験に心を寄せてそれを尊重することこそが重要である」という考えに基づいています。この考えから、来談者中心療法は人間が持っている「心の治癒力」に目を向けて、患者自身が自分の抱えている問題に気付き、解決法を見つけるプロセスを重視している治療であるといえます。そして、その患者の回復力を引き出すことこそが治療者の役目であり、それには診断の知識や技術だけではなく、患者への「真実性・無条件の肯定的関心・共感的理解」の3つが大切であるとされています。


特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 184号」より抜粋
【ストレスの正体~ストレスの対処法と治療法~】その11
2.「専門家」レベルの対処法
(2)心へのアプローチ「精神療法」
心の病気の治療法は「精神療法」と「薬物療法」の2つに分けられます。
1つ目の精神療法は、カウンセリング(面接)などを通して、患者の精神面にアプローチする、昔から行われてきた心理学的な治療法です。基本的には医師によって行われますが、公認心理師や臨床心理士が行うこともあります。多くの心の病気は、脳内の神経伝達物質の異常が一因となって起こることが多く、改善には薬物療法が有効です。しかし、心の病気は、遺伝や環境、性格、価値観、ストレス耐性などさまざまな要因が複雑に絡み合って発症すると考えられています。そこで、治療効果を高めるために併用されるのが精神療法です。



精神療法の目的は、患者が自分自身や人間関係、物事への考え方、あるいは出来事に対する対処法の偏りを見直し、それを改善できるようサポートしていくことです。また、治療が長期にわたることが多いため、精神療法を通じて、患者と治療者との信頼関係を築くことも重要な目的です。
精神療法は、さまざまな種類がありますが、その中でも代表的な3つの技法についてみていきましょう。


特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 184号」より抜粋
【ストレスの正体~ストレスの対処法と治療法~】その10
2.「専門家」レベルの対処法
(1)まずは「問診・診察・検査」
〈身体検査〉
心の病気を治療する上で、身体検査は必要ないと思われがちですが、とても重要です。内分泌系の病気(バセドウ病や甲状腺機能低下症、糖尿病など)や頭蓋内疾患(脳出血やくも膜下出血、脳梗塞、脳腫瘍など)に罹患すると精神症状を呈することもあるため、身体検査では、脳波検査や血液検査、尿検査、心電図検査などを行い、これらの疾患の有無を確認します。また、薬物療法を行うにあたって、代謝排泄に重要な肝機能や腎機能の状態を確認するためにも血液検査を実施することは大切です。



〈心理検査〉
心理検査とは、一定の理論や科学的手法に基づき、心理学者によって生成された「心理テスト」を行うことで、患者の精神状態を客観的にみるものです。医師が必要であると判断した場合、一般的には、公認心理士師や臨床心理士が心理検査を行う場合が多いとされています。ただし、本人の心理状態や検査側の主観によって多少の偏りが出る可能性があるため、ほかの検査と併せて検討する必要があります。
 心理検査には、文章の続きを描いてもらったり、インクの染みのような模様を見てもらい、どのように見えるか答えてもらう検査など、さまざまな種類があります。これらの心理検査を組み合わせて実施することで、個人の性格の特性や考え方の偏り、欲求や心理的葛藤の有無、態度を評価し、治療を行ううえでの参考とします。代表的な心理検査には表のようなものが挙げられます。


特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 184号」より抜粋
【ストレスの正体~ストレスの対処法と治療法~】その9
2.「専門家」レベルの対処法
これまでは、心の病気の治療やサポートに携わる専門家の役割について、みてきました。ここからは、専門家によって行われる問診・診察、検査、治療について、図の順番にみていきましょう。



(1)まずは「問診・診察・検査」
医療機関では、まず医師による問診・診察の後に検査を行います。
うつ病や統合失調症、気分障害などの心の病気は、身体的な病気に比べて診断を即座に確定させることは困難です。そのため、精神科の病気の診断では、患者の体験を言葉で語ってもらうことによる問診が非常に重要になります。これまでの生活歴や既往歴、家族歴などを聞き、問診を行いながら、さりげなく行動を観察するなど注意深く問診・診察をする必要があります。しかし、心の病気は脳や内分泌系の疾患でも似たような症状を呈することもあり、心以外に身体的な病気の可能性がないかを確認するため、さまざまな検査を行う必要があります。そして十分な問診・診察・検査の結果から、どのような精神的病状が認められるかを把握し、心の病気の診断を行います。
検査には大きく分けて「身体検査」と「心理検査」がありますので、次週より、見ていきましょう。


特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 184号」より抜粋
【ストレスの正体~ストレスの対処法と治療法~】その8
1.心の病気は「どこで・誰に」相談するべき?
(2)心の病気の治療やサポートに携わる専門家とは?~その5~

⑦心の整理のお手伝い「心理カウンセラー」
明確な資格ではありませんが、心の問題に取り組む職種として心理カウンセラーがあります。心の病気の治療では、丁寧なカウンセリング(面接)を重ねることがとても重要です。しかし、医師は時間的に一人の患者に十分な時間を割くことが難しいという現実もあります。そこで、公認心理士や心理カウンセラーが引継ぎ、時間をかけて話を聞くことで、心のより深いところまでアプローチすることができます。心理カウンセラーには次のようにいくつかの種類があります。



・産業カウンセラー
産業カウンセラーは、仕事や職場の人間関係などから生じるストレスや心の問題に対するメンタルヘルスカウンセリングだけではなく、社会における生き方の設計や近年の人事制度や組織の変更に伴う生き方の再設計と、それに対応する能力開発を支援するためのキャリアカウンセリング、また産業場面でのカウンセリングの考え方や姿勢の普及・啓蒙など、大きく3つの領域・機能に分けられます。職場のストレス対策と個人のストレスコントロールへの援助をする産業カウンセラーは、労働者のメンタルヘルスの維持・改善のために重要な役割を担っています。

・スクールカウンセラー
 スクールカウンセラーは、学校などの教育現場に配属され、生徒や保護者、学校教員へのカウンセリングによる心のケアを行い、より良い教育活動を行えるようにサポートする専門家です。様々なトラブルが増加しているため、こうした問題を解消する手段の一つとして、スクールカウンセラーの重要性は日々高まっています。

・チャイルドカウンセラー
 チャイルドカウンセラーは、医療・福祉・教育現場で悩みを抱えた「子ども」のカウンセリングを行い、悩みを解消し支援を行う専門家です。基本的な対象者は子どもですが、その子どもの保護者をカウンセリングする場合もあります。対象となる子どもは幼児から高校生と幅広く、育児や子どもとの関わり方、いじめや、不登校、校内暴力などについて心のケアを行います。

 心理カウンセラーは、医師ではないため病気を診断したり薬を処方することは出来ません。治療を必要とする場合は、専門の医師に相談の上カウンセリングを利用することが大切です。
 これまで紹介したように、さまざまな立場の専門家が一つのチームとして治療にあたり、病気の改善や患者のサポートをすることで病気の改善や社会復帰を目指します。

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 184号」より抜粋
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