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【もっと知りたい!食の知識~おいしさの科学~】その7
3.調理の基本「加熱」による食品の変化

〈栄養素の熱変性〉

②加熱による糖質(デンプン)の変化

米や小麦粉のような穀類は、主要成分であるデンプンを柔らかくしなければ食べることができません。デンプンは、主にブドウ糖が鎖状につながった、アミロースやアミロペクチンという物質からできています。



デンプンは、生の状態ではアミロースやアミロペクチンが密にくっつき合い、硬くて食べられない上に、消化や吸収も難しい成分です。しかし、デンプンを水と一緒に加熱すると、密着していたアミロースとアミロペクチンの間に隙間ができて、水が入り込み糊状になります。これをデンプンの「α化(糊化)」といいます。α化したデンプンは柔らかくなり、消化吸収しやすく、美味しいごはんやパンとして食べることができます。しかし、一度α化したデンプンは、低温下に置いておくと、再び硬くなります。これを「β化(老化)」といいます。冷蔵庫にごはんやパンを入れておくと硬くなるのはこのためです。

 

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 176号」より抜粋
【もっと知りたい!食の知識~おいしさの科学~】その6
3.調理の基本「加熱」による食品の変化

〈栄養素の熱変性〉
  • 加熱によるタンパク質の変化

*色の変化

タンパク質を多く含む代表的な食材は肉です。肉のタンパク質は、加熱によって色素の変化が起こります。

肉の赤い色は、ヘモグロビンとミオグロビンが関係しています。ヘモグロビンは血液の色素タンパク質で、酸素の運搬を行っています。ミオグロビンは、筋肉中の色素タンパク質で、酸素を蓄える働きをしています。肉は処理の過程で血抜きを行うため、肉の赤い色は主にミオグロビンによるものです。

処理した肉の色は、ミオグロビンによって本来は暗赤色をしています。しかし、スーパーなどで見かける肉の色が鮮赤色に見えるのは、ミオグロビンが空気に触れてオキシミオグロビンに変化しているからです。また、肉を加熱すると、一般に灰褐色になりますがその理由は、加熱によってグロビン(タンパク質)が熱変性を起こし、色素の保護作用を失って参加が進み、メトミオグロモーゲン(灰褐色)になるからです。

 

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 176号」より抜粋
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【もっと知りたい!食の知識~おいしさの科学~】その5
3.調理の基本「加熱」による食品の変化
〈栄養素の熱変性〉
 加熱によって、食材中の物質が変化することを熱変性といいます。タンパク質と糖質(デンプン)の変化についてみていきましょう。



①加熱によるタンパク質の変化
*構造の変化
 タンパク質は、多くのアミノ酸が鎖のようにつながったひも状の構造(一次構造)が複雑に折りたたまれた立体的な構造をしています。この立体構造は、アミノ酸とアミノ酸の間に働く「水素結合」という力で保たれていますが、熱にさらされると水素結合が切断され立体的な構造が破壊されてしまいます。(一次構造は破壊されません)そして、一度破壊されると元に戻ることは不可能です。これをタンパク質の「熱変性」と呼びます。熱変性によってタンパク質の立体構造が崩れると、大きな二つの変化が起こります。
 一つ目は、タンパク質の「凝固」です。例えば、卵を加熱して茹で卵にするのは、典型的な熱変性です。卵白と卵黄では変性温度が異なり、卵黄の方が組成が複雑な分だけ低温で編成します。そのため、80℃程度の低温で長時間おくと、デリケートな卵黄だけが固まった温泉卵になります。
 二つ目は、消化への影響です。タンパク質は、熱変性させることで消化酵素(ペプシンなど)による分解を受けやすくなり、消化しやすくなります。熱変性していないタンパク質には消化酵素が働きにくいため、生肉や生卵は消化に悪いといわれています。

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 176号」より抜粋
【もっと知りたい!食の知識~おいしさの科学~】その4
3.調理の基本「加熱」による食品の変化
 調理において最も重要な処理は「加熱」です。加熱には、煮る、蒸す、焼く、炒める、揚げるなどの方法があります。これらの方法により、食材をアレンジすることで、食材をよりおいしく味わうことができます。加熱によって、食材はどのように変化するのでしょうか。

〈加熱方法〉
*煮る・蒸す
 煮るや蒸すといった調理は、水を媒介として熱を伝える加熱方法です。
 煮る場合には、食材の周りに大量の水が存在しています。水の沸点は100℃なので、食材の温度も100℃を超えることはありません。そのため、高温になり過ぎることがなく、長時間加熱することができます。そして、食材の中に水が入り込み内部まで均一に加熱しやすく、また食材の成分は煮汁の中に溶け出しやすくなります。蒸す場合は、煮る場合とは異なり、食材の成分が溶け出すことなく味を閉じ込めることができます。


*焼く・炒める・揚げる
 主にフライパンを使う、焼く、炒める、揚げるなどの調理は、100℃を超えます。水を媒介としないこれらの調理法は、食材によっても異なりますが表面を150~180℃の温度領域にして調理します。この温度になると、香ばしい香りが生まれて、こんがりと綺麗な焼き目がつきます。

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 176号」より
【もっと知りたい!食の知識~おいしさの科学~】その3
2.「切り方」で食材は変わる?

食材を洗った後は、適切な大きさに「切る」作業です。食材は、切ることでどのような変化が起きるのでしょうか。

 



 

*包丁の切れ味で食材は変わる?

食材を切ると、食材を構成している細胞中の水分がこぼれ出てきます。ある程度は仕方のないことですが、問題はこぼれ出る量です。切れ味のよい包丁で切断すれば包丁の刃の当たった細胞だけが切断されます。しかし、切れ味の悪い刃で切ると、多数の細胞が押しつぶされて大量の細胞内液がこぼれ出てしまいます。これは、味や舌触り、見た目、保存性を悪くするだけでなく、食材の栄養成分を損失することにもつながります。

 

*切断の方向と食感

植物には、維管束という管が通っています。維管束は植物に水分や栄養素を運ぶ血管のようなもので、これが束ねられたものが繊維です。野菜を切る場合には、この繊維を目的に応じて切断したり残したりする場合があります。食べた後の消化のことを考えると、食材を横方向に切って繊維を短くする方がよいでしょう。しかし、シャキシャキとした歯ごたえを楽しむことや、白髪ねぎや生姜のように細かく切ることで見た目を楽しむ場合には、繊維の方向、すなわち食材を縦方向に切ることになります。

肉や魚の場合は、筋肉が主な可食部となります。筋肉は、筋繊維という細長い細胞の集まりで、動物の体の縦方向に沿って配列しているため、体を横に切るように、つまり筋繊維を切断するように切ったほうが、口当たりがよく食べやすい食感になります。魚の切り身や刺身もすべてこの方向を意識して切断しています。

このように、切り方が食感や食べやすさ、味、栄養価などさまざまな要因に影響しているということが分かります。

 

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 176号」より抜粋
【もっと知りたい!食の知識~おいしさの科学~】その2
1.調理の科学

*食材の細胞膜と浸透圧の関係

食材は、多くの細胞によってつくられています。細胞は、さまざまな成分の詰まった袋のようなもので、この袋の外側の部分を細胞膜といいます。細胞膜は、水のような小さな分子は通しますが、水に溶けている大きな分子は通さないという特殊な性質があります。

例えば、細胞を食塩水に浸した場合、水は細胞膜を通り抜けることができますが、そこに溶けている食塩は膜を通って細胞の中に入ることができません。このように溶液の濃度によって通したり通さなかったりする膜を「半透膜」といいます。半透膜では、膜の内側と外側とで溶けている成分の濃度が異なると「薄い方から濃い方へ」と水が移動し、両方の濃さを揃えようとする力が働きます。この力のことを「浸透圧」といいます。


例えば、ある野菜の細胞内の塩分濃度よりも塩分濃度が低い水道水に浸しておくと、浸透圧により、水が細胞内に吸収されパンパンに膨れるのでハリが生まれ、みずみずしい状態になります。レタスなどを切った後、水に浸しておくと見た目や食感がよくなるのはこのためです。

反対に、野菜に塩をふると、表面についた水分に塩が溶け、濃い塩水ができます。これにより野菜の外側の塩分濃度が高くなるため、これを調整しようと浸透圧が働き、野菜の内側から外側へと水分がしみ出してきます。例えば、切った野菜にそのままドレッシングをかけてしばらく放置すると、野菜から水分が出てきてびちゃびちゃになり、味が悪くなるのは浸透圧の影響です。生野菜を調理するときは、あらかじめ野菜を塩もみして水分を出してから味付けをすると、水っぽくならずによい状態で食べることができます。

 

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 176号」より抜粋
228回初級の会場変更と一部中止のお知らせ
第228回初級カイロ集中事業セミナーに会場変更と一部中止のお知らせです。

変更前/宮城会場 東京第一ホテル岩沼リゾート
変更後/新潟会場 割烹の宿 湖畔

と変更になっておりますので詳細については会員の方は会員ページでご確認ください。

また、滋賀会場は中止となりましたのでご了承ください。

初級カイロ事業セミナーは隔月ごとに行われていますので、今回申し込めないという方も是非、資料請求の上、ご参加をご検討ください。
【もっと知りたい!食の知識~おいしさの科学~】その1
1.調理の科学

調理とは、食材を「洗浄する」「切る」「加熱する」などの操作を施し、衛生的にも安心できてなおかつおいしい食品をつくり出すことを目的としています。おいしいという味覚は、人に喜びと健康を与える重要な要素です。また、今日のような超高齢化社会では、食生活の自立機能が失われかけてきた時でも、簡単な調理を自分で行うという作業そのものが食欲をそそり、生きる気力にまで影響するなど、人間が生きていく上でとても重要なことであるといえます。調理による食材の変化や機能について学んでいきましょう。



*食材の「洗浄」~水と浸透圧~

食材は、人の体に入って健康な体をつくるもとになるものです。そのための食材は、清潔で安全なものでなくてはなりません。食材を「洗う」という行為には、食材についた汚れや残留農薬などを取り除くプラスの効果がありますが、マイナスの面もあります。それは、食材に含まれている水溶性成分であるビタミンB群やビタミンCを洗い流してしまうということです。また、食材を水に浸けたり洗うにあたり、水道水を使うか、食塩水で洗うかによって、食材に与える影響は変わります。これには、食材を構成している細胞の浸透圧が関係しています。

 

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 176号」より抜粋
【2020年時における健康のための最新情報】その28


7.子ども「2019年度体力・運動能力調査結果」

(2)子どもの体力・運動能力の現状

前回の東京オリンピック開催以降の年度(1964~1968年)と2019年度調査とともに測定が行われていた「握力」「50メートル走」「持久走(男子1500メートル・女子1000メートル)」「ボール投げ」の4種目における加齢に伴う変化の比較については、「ボール投げ」を除き、ピーク時を迎える年代やその値に大きな差はみられませんでした。

しかし、「ボール投げ」は、男女および両世代とも17歳でピークに達しますが2019年度の記録はすべての年齢において1964~1968年度と比較して低くなっています。「ボール投げ」の能力が低下している理由としては、1964~1968年当時と比較して野球人気の低迷や安全面を配慮して「ボール投げ」を禁止する公園が増え、ボールを使って身体を動かす遊ぶ機会が減り、技術が身についていないことが挙げられます。

また、現代において、子どもたちの体格が大きく向上しているにも関わらず、体格に見合った運動能力が伸びない点については、子どもの体力低下にあるとも指摘されています。体力は人間の活動の源であり、病気にならないための健康の維持のほか、意欲や気力といった精神面の充実にも大きくかかわり、運動をするための基礎となる身体的能力のことを指します。成長期の子どもが体力をつけるためには、適切な運動以外にも、十分な睡眠・休養・栄養バランスの取れた食事が必要です。

 

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 発行「ほすぴ 179号」より抜粋
併せてお読みください!